千代田ラフトは1989年の創業以来、NHKをはじめとする精巧な映像制作を手がけてきました。スポーツ、自然、文化などのテーマで、さまざまな異なるコンテンツを制作しています。千代田ラフトの最新プロジェクトのひとつ、SDGsアイドルグループ「CoCoLo♡RiPPLe」は、ダンスと音楽と魅力で、サステナビリティのさまざまな側面を身近に感じてもらうことをミッションとしています。その際、環境に関する問題から、残念ながらまだ問題視されていることの多いジェンダーや平等に関する問題まで、SGDの全範囲をカバーしています。
CoCoLo♡RiPPLeのメンバーとの素晴らしい独占インタビューをお届けしましたが、今回も千代田ラフトチームに語っていただこうというインタビューです。実際に、映像制作会社が突然アイドルグループを立ち上げたのは、どのような経緯からだったのでしょうか。日本社会におけるサステナビリティの問題を、実際にどのような問題が発生し、どのように捉えているのか。
CoCoLo♡RiPPLeのメンバー個人へのインタビュー全文は、ブログの記事でもご紹介しています。アイドルとSDGs CoCoLo♡RiPPLeのインタビュー(独占インタビュー)

千代田ラフトについて
まずはじめに、ご自身と千代田ラフト社の紹介をお願いします。また、サステナビリティをテーマにしたアイドルグループというアイデアが生まれた経緯や、このプロジェクトが千代田ラフトとどのようにマッチしているのかについても、少しお話しいただけますでしょうか。
株式会社千代田ラフトは、創業から30年、「世の中に驚きと感動のプレゼントを!」を企業理念に掲げ、自然、科学、エンタメ、ドキュメンタリー、教育など幅広い分野で世界中のホットな話題を集め、NHKをはじめとしたテレビ番組など多くの映像コンテンツを届けてきました。
そんな私たちが注目したのが、「SDGs」です。
あと10年のうちに対策を打たなければ、地球環境は人類の制御不可能な状態になってしまうと言われています。悲惨な未来を避けるには、私たちひとりひとりがSDGsを学び、人類が力を結集して、あらゆる対策をすぐに始める必要があります。
そのために何ができるか、と考えた時、「SDGsアイドルユニットを結成し、楽しく、可愛く、分かりやすくSDGsを伝える!」というアイディアが出てきました。
映像制作会社がアイドルのプロデュース?と思われる方もいるかもしれませんが、「何かを表現する」ということは映像もアイドルも変わりありません。表現の幅を広げていく意味で、アイドルのプロデュースは大きなチャンスにもなると思いました。難しく取られがちなSDGsを、アイドルというエンターテイメントを通してだったら、きっと楽しく伝えていける。そう考え、「アイドルの力で地球を救う」のコンセプトのもと、SDGsに強い関心を持つメンバーを集めたCoCoLo♡RiPPLe(ココロリップル)の結成に至りました。
もちろん映像制作が強みなので、これまでリリースした楽曲は、ほぼすべてミュージックビデオも制作していて、曲の世界観とメッセージを深く掘り下げた美しくドラマティックな仕上がりになっています。
日本とアイドル
海外から日本を見ると、アイドルは無数にいるように見えます。この事実は、新しいアイドルグループにとって問題だと思いますか、それともむしろチャンスだと思いますか?音楽以外で、アイドルがサステナビリティの大切さを伝えるにはどうしたらいいと思いますか?
おっしゃる通り、日本にはたくさんのアイドルグループがいて、CoCoLo♡RiPPLeは少しずつ知名度は上がってきているものの、まだまだ低いのが現実です。
ただ、CoCoLo♡RiPPLeが他のグループと違うのは、歌とダンスだけでなく、SDGs活動によって世界を変えることに挑んでいること。今は、SNSや YouTubeを通して情報発信しているほか、SDGsとメンバーの魅力を伝えるために主催ライブを開催していて、昆虫食を味わったり、お芝居をしたり、ココリプに共感するアイドルグループとSDGsなゲームなどをしてきました。
今後は、メンバーそれぞれが関心を持っている「環境問題」「子どもの貧困」「食糧難」「ジェンダー問題」をテーマに、ファンとオフ会を開いたり、支援団体とコラボしたり、勉強会を開くなど、普通のアイドルならばなかなかやらない、SDGsアイドルならではの活動に取り組みたいと考えています。
アイドルなので、もちろん歌やダンスのスキルを日々磨き、向上に努めることは大前提ですが、「SDGsを伝えていく」という点は武器です。なのでメンバー自身も、講師の方を招きSDGs勉強会を定期的に行うなど、発信者として常に学ぶ姿勢を大切にしています。
創業後の課題
CoCoLo Rippleの歴史について、少しお話しを伺いたいと思います。グループの最初の一歩はどのようなものだったのでしょうか?CoCoLo Rippleを始めてから最初の数ヶ月で特に重要な課題は何でしたか?
まずはグループの認知度を上げるため、10か月連続新曲をリリースし、ほぼすべてミュージックビデオも制作ました。CoCoLo♡RiPPLeの楽曲の特徴は、すべて SDGs をテーマにしたメッセージ性の高い作品であることです。また、ダンスの振付にもSDGsの要素がちりばめられています。
その中で大きな課題だったのは、やはりパフォーマンス力でした。メンバーのほとんどは歌もダンスも未経験だったため大変でした。ステージに立ったとしても、魅了するパフォーマンスができなければこちらの熱い思いを伝えることはできません。そこでほぼ毎週、ライブイベントに出演し、とにかく人前でパフォーマンスすることに慣れたり、レッスンを重ねたことで、今は力が身に着いてきたと思います。
日本社会におけるサステナビリティ
日本では、SDGsとの関連で、サステナビリティというテーマがますます社会的に注目されています。サステナビリティに関する日本社会の現状をどのように捉えていますか?
サステナビリティの注目度が上がっていくのは、とても良いことだと思います。最近は、個人レベルだけでなく、企業がSDGsに取り組むことも多くなりました。またテレビのバラエティー番組やドラマでも「SDGs」をテーマに取り上げたり、芸能人が社会問題について発信する機会も増えたと思います。
でも逆に言うと、このままでは地球は持続不可能になってしまうという危機的な状況にあるということだとも捉えられます。また、2022年の日本のジェンダーギャップ指数は146か国中116位と、世界的に見てかなり低かったりと、日本社会においてSDGsの達成には、まだまだ課題が多いと思います。
ですのでCoCoLo♡RiPPLeが、アイドルの力で楽しく、可愛く、分かりやすく、個人や企業といった様々な単位で、SDGs活動を加速、推進させていける存在になれたらいいなと思っています。
日本におけるCoCoLo♡RiPPLeとその未来
それでは、最後に一言ずつご挨拶をお願いします。CoCoLo Rippleの未来、そして日本の人々のサステナビリティのために望むことは何でしょうか。
CoCoLo♡RiPPLeのデビュー曲「HOME PARTY」のホームは、実は「地球」を意味しているんです。
歌詞に「私たちのHOME Pa Pa Party自分勝手なんてNo No No」とあるように、地球は今を生きる人間たちだけじゃなく、これから生まれて来る全ての生き物みんなのものだから、決して自分勝手に生活するのはいけないよ…というメッセージを込めています。
100年後も、誰もが性別や国籍や年齢関係なく、幸せだと感じて過ごせる日々を送れるように・・・。
CoCoLo♡RiPPLeの活動は2年目に入りましたが、何からとり組んだらいいかわからない方々の先頭に立って、SDGsを世の中のより多くの方々に伝えて行き、一緒に行動していけたらと思っています。
感謝しています
今回、千代田ラフト様、CoCoLo♡RiPPLeの皆様にご協力をいただき、質問にお答えいただくことができました。このエキサイティングなプロジェクトの背景を知ることはもちろん、こうしてCoCoLo♡RiPPLeを日本の枠を超えて知ってもらうことに少しでも貢献できればと思います。なぜなら、すでに書いたように、地球の未来は私たち全員に関わるテーマだからです。